下記のQ&Aは、パーソナルアセスメント/気質分析を実際に行った方々とのQ&AをFAQ形式でまとめたものです。
Q1. 自分と他の人の気質タイプが分かれば、①このタイプと合う/合わない、②このタイプとは補完関係にある、などの対人関係が分かりますか?
A1. 分かります。対人関係の傾向は、ブレンドメソッド気質モデル分析により簡単につかむことができます。以下のポイントに留意するとよいでしょう。
(気質タイプの一致)
1.一般的な傾向は、ブレンドメソッド気質モデル図により判断できます。両者の気質タイプ(メインスタイル)が、①同じ象限(同じ気質タイプ)にある場合 (右図の例)、②隣の象限(隣の気質タイプ)にある場合、 ③正反対の象限(正反対の気質タイプ)にある場合、などにより、コミュニケーションのしやすさが判断できます。気質タイプが異なると補完関係にはあるものの、お互い気質が合いにくいのが課題です。うまく合わせるためには、両者に別に共通の何かがあるか、気質タイプのサブタイプに重なる部分があるかなどが大事となります。
(お互いの気質タイプの詳細分析)
2.気質タイプの強さ(「バランスをもつ」、「強い」、「とても強い」)およびレーダーチャートの形により、お互いの気質の詳細をチェックすることができます。お互いのレーダーチャートに重なる部分があれば、その気質タイプとコミュニケーションできる可能性を示しています。
(お互いのAG/PV度)
3.AG(アグレッシブ)/PG(パッシブ)度(AG度が強い、PV度が強い、アサーティブであるなど)により、お互いのコミュニケーションの傾向をチェックすることができます。
*1 気質タイプ別にコミュニケーションのポイントがありますので、これに留意すればコミュニケーションを改善できます。
*2 さらに詳細要素の分析・「マッチングシミュレーション」などにより、対人関係を細かくチェックすることができます。両者がどうしても合いにくい場合、両者の間に「両者に合いやすい気質タイプの人」を介在させる方法も有効です。
Q2. 気質モデルは外国人の場合にも当てはまりますか?
A2. 気質モデルは外国人および日本人の両方の場合に当てはまります。気質モデルと本アセスメントは、もともと海外プロジェクトにおいて外国人にうまく対応することを狙い開発されたものです。最初は気質分析診断ツール(英語版)で外国人対応に使用し、これまでに7か国語の対応実績があります。各国対応の中で、日本人にも対応できることが実証されました。これまで、海外プロジェクトにおける日本人と外国人との相性チェック、人材育成、人間関係の改善、組織の活性化、効果的なプロジェクト管理で成果を出しました。
Q3. 気質モデルによるアセスメントは、プロジェクト開始時の人材評価、組織としての適合性確認、スタッフ交替時の評価にも使えますか?
A3. 気質モデルによるパーソナル/チームアセスメントは、実際の海外プロジェクトスタート時、その状況における最適な人材の選定、マッチングのチェックに使われ、成果を上げました。また、海外プロジェクトにおけるリーダー/技術者交替時に、最適かどうかのチェック、マッチングのチェックにも使われました。プロジェクト責任者は直感的にも判断しましたが、アセスメント結果がその裏付けとなり、プロジェクトをうまく進めることができた例があります。
Q4. 組織衰退の原因と気質タイプには何らかの関係があるのでしょうか?
A4. 両者の間に関係があります。開発組織などは、最初のひと山(イノベーション)が終わると、徐々に機能追加や細かな部分の洗練に向かっていきます。こういった作業が得意なのがⅠ型、Ⅱ型の人々です。従って組織はⅠ型中心になります、つまりルール重視や固定したプロセス型に変わり、イノベーションとはかけ離れていきます。
そこで、尖がった人やアイデアマンは住みにくい組織になり、離れて行きます。事業環境が大きく変化しても、オペレーション中心の組織は、従来の考えやプロセスを維持して対応しようとしますので、衰退期の中で苦しむことになります。
Q5. パーソナルアセスメント(気質分析)に基づく「自分力強化・育成研修」(集合研修)を予定しています。効果的な研修のやり方がありますか?
A5. 集合研修では、他の受講者の状況と比較しながら学習できるので、単に分析結果を自分で確認するよりも、大きな成果が期待できます。以下の点に留意するとよいでしょう。
1.チームによるディスカッション
1)1チーム数人程度のチームをつくります。(似た/異なる気質タイプの組み合わせ)
2)分析結果をチーム内で見せ合い、①どの部分が似ているか、②どの部分が違っているか、をディスカッションします。
2.自分自身の強みと弱みの認識
1)分析結果をもとに自分自身の強みと弱みを確認し、自分力を高めて仕事や人生で成功したいと思うか否かを確認します。
2)自分力を高める必要性を感じていない場合は、現状レベルに留まることを伝えます。いずれにしても意識づけ/モチベーションに留意します。
3.コミュニケーションのしやすさの確認
1)思考行動パターン(気質タイプ)の違いにより、コミュニケーションのしやすさ/しづらさ、があることを確認します。
2)チームメンバー、同僚、上司、部下との実際の関係をディスカッションします。
4.著名な人物との照合
1)自分自身や上司・部下等の気質タイプ(メインスタイル)が分かったら、歴史上・実業界・政界・スポーツ界・芸能界などのジャンルの著名な人物のリストの中から、自分と似ている人物を探し出します。
2)その人物と似ているところがあれば、その人物のようになれる高い可能性をもっていることを意識づけるようにします。
5.アドバイスの実行
1)気質分析 フィードバックシートの『注意点・アドバイス』、または、自分力自己認識分析 フィードバックシート)の『アドバイス』の中から、自分自身が納得できる内容で、かつ重要と考える項目を選びます。
2)その項目を30日間意識して改善を実行してもらいます。思うだけでは何も変わりませんが、実際に行動・実行すると自分力強化につながります。
6.変化・成長の確認
1)「自分力強化・育成研修」の後に、研修の成果(個人の変化・成長)を確認する場(事後の研修)を設定します。
2)事後の研修においては、①本人の評価と、②上司または周囲の評価を照合します。さらに、③気質分析診断ツールによる「個人の変化・成長の分析可視化」を加える方法があります。この3つの評価を照合することにより、「事実とデータによる変化・成長の確認」をすることができます。